障害年金の判定は年々厳しくなっている?
日本経済新聞が2015年7月26日付けの記事で報じたところによると、障害年金の判定に納得できないとして不服申し立てを行った人の数が、2014年度は約6500件に上り、10年前に比べて3.5倍と近年急増しているようです。
私どものところにも「症状は変わらないのに突然支給を打ち切られた」、「不支給の判定に納得がいかないので再申請は可能か」などのお問い合わせを多くいただきます。
お問い合わせいただく方の割合としてはやはり精神疾患による障害の方が多いように思います。
障害年金は、国が定める「障害認定基準」に従って「支給」「不支給」の判定を行います。近年はとくにうつ病や双極性障害、統合失調症などの精神疾患による申請が増加していますが、国の予算も限られているため審査も厳しくなりつつあります。
また現状、客観的な数値で測れない精神の障害は、本人が提出した書類の内容を審査する人が読んで判定するしかなく、そのため不支給の決定が下ってもその理由がわかりにくい面があります。
このように不服申し立て急増の背景には以前に比べて申請が通りにくくなったことに加え、判定基準に不透明さがあり、現行の障害年金制度の課題となっています。
書類上でうまく病状を伝え切れなかったせいで本当に助けが必要なのに支援を受けられない方がいることは大変心苦しく、少しでも私どもがお力添えできればと思いますのでぜひお気軽にご相談ください。
参考記事:
「障害年金 不服3.5倍 10年前と比べ 判定厳格化 背景か」(日本経済新聞:2015年7月26日掲載)